【DX人材育成のステップ】果たしてリスキリングがすぐ必要なのか!?
昨年から日経新聞紙上で「DX」という言葉が
多く使われるようになりました。
新聞を見ていると多くの企業がDXに取り組んでいるように見えますが、
実際のところは大手企業が主に取り組んでいるという感じですね。
昨年、名古屋で商工会議所の方とお話していましたが、
やはり
「地方の中小企業ではDXというキーワードはまだまだという感じですね。
あと2、3年後じゃないですか」
とおっしゃっていました。
特に地方は東京など首都圏から数年遅れて波が来る感じなので、
DXもこれからだと思います。
そんな中、最近、DX人材の育成というテーマの中で
「リスキリング」
という言葉が出てきました。
リスキリングとは、
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされる
スキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」
です。
DXという流れでいうと、
従業員に新しくデータ分析やAIなどの最新デジタル技術につながるスキルを教育し、スキル習得させることです。
このリスキリングを、いま、大手企業各社がどんどん推進しようとしています。
しかし、いきなりデータ分析やAIなどを学ばせてもどうなんだろう。。。
というのが率直な感想です。
DX人材に必要な主な要素は、
① 自社業務を理解し、改善できる力
②最新デジタル技術を理解し、自社に適用できる力
③市場や顧客の課題を発見し、高速で試行錯誤できる力
の3つです。
そして、この3つは関連していて、
①の土台がしっかりしているからこそ、②を活かすことができ、
①②の土台がしっかりしているからこそ、③で真のDXができるようになるのです。
そのため、「自社業務を理解し、改善できる力」が養われていないのに、リスキリングとして、ただ単純にデータ分析やAIなどを学んでも、結局、新しく学んでことを活かしきれない人が大勢生まれる懸念があると考えています。
この「自社業務を理解し、改善できる力」とは、肌感覚で自分の仕事のことがわかっているというだけではダメです。他者に説明できるように自分の仕事を見える化し、業務を整流化した上で、改善できる力が必要です。
これらのことを考えると
既存社員をDX人材にしていくためには、
Step1. 既存社員をBPI人材にする
Step2. BPI人材になった社員をICT人材にする
Step3. ICT人材になった社員をDX推進人材にする
というステップを踏む必要があります。
特に、中堅企業・中小企業の方は、業務が属人化していたり、可視化されていないことが多いので、新聞などで読んだ情報をそのまま自社に適用して、非IT専門職にいきなり最新デジタル技術を学ばせないようにしてください。
教育投資が無駄になってしまいますよ!
上記のステップのそれぞれについては、次のブログで書きますね。