【人材育成の基礎知識】人材育成とは人を育てることではない!
こんにちは。
ThreeX Design 櫻井です。
あなたは、「人材育成」と聞いて
どんなことを思い浮かべますか?
・新人研修
・管理職研修
・OJT(On the Job Training)
などの研修そのものを思う浮かべたかもしれません。
・人を育てないと会社が育たない
・人材育成は大切なことだ
・自社には人材育成の仕組みが整っている
・業務の合間に新人を育てるのは大変
・育成はめんどくさい
・そもそも自分の会社は人材を育成できていない
などの仕組みや自分自身の想いを
浮かべたかもしれません。
しかし、あなたは、
人材育成=人を育てること
だと思っていませんか?
実は、それは大きな間違いです!!
人材育成=「〇〇」
人材育成は人を育てることだと捉えている企業が多いのは事実です。
しかし、人材育成は人を育てることではありません。
人を育てるという考えは、「自分たちの思うように育てる」ということになるのです。
「こうなって欲しい」「こうあるべきだ」というようにすることであり、
「育てる」という言葉自体に上から目線の意味合いが含まれます。
人は本来、育つものです。
ここで、「人は自ら育つもの」だという考え方がとても重要になります。
その考えから
人材育成=人が育つ場づくり
という捉え方ができます。
「こうであった方が良い」という育て方をするのではなく、
何か新しいタスクを渡す、あるいは新しい環境を与えるといったように、
本人の志向に合わせた上で、その人が「育つ場」を作っていくことが大切になってきます。
育つ場を提供することができれば、人を自ら育つものです。
しかしそのためには、会社の方針と、個人の志向をマッチングさせることが重要です。
『育つ場』を提供するにしても上から目線ではいけません。
つまり、会社の押し付けになってしまってはいけないということです。
一昔前は
会社の方針だから。。。
で社員は動いていました。
しかし、今は違います。
「会社方針だから」で押し付けると、初めは人も動くかもしれませんが、
1,2年経った時に不満が溜まって、辞めてしまうという事態を招く可能性があります。
最悪の場合、即離職につながることもあります。
いまの時代に適した人材育成
では、どうすればよいのか?
それは、本人が何をしたいかの擦り合わせをする機会をつくることです。
上司・部下という立場で話をするのではなく、
人生の先輩・後輩という立場にたって、
社員に寄り添い、
・本人が何をしたいのか
・どんな目標/夢を持っているのか
・何に不満や不安を持っているのか
などをしっかり聞き、それを受け止めた上で
『育つ場』を提供する必要があります。
会社の型にはめるのではなく、
擦り合わせながらやっていけるような土台を作っていくという意識を持つことです。
実際問題として、会社の状況や事情によっては、
本人が望むような「人が育つ場」を作ることは難しいかもしれません。
しかし、会社の方針に合わせて「人を育てよう」ではなく、
本人が「育っていくようにしてあげよう」という考え方に変えるだけで
接し方が変わっていきます。
例えば、本人が望む環境とは違う環境に異動になったとしても、
ただ、
「会社の方針で××に異動してくれ」
というのではなく、
「今は君が望む状況が作れないけど、
次の仕事で〇〇という観点で仕事をすれば
君がやりたいことの糧になるよ」
というような前向きな話ができるようになります。
「育てよう」だと上から押さえつける形になってしまいますが、
「育つように支援していこう」だと「何をしてあげれば良いだろう」という思考に変わるのです。
部下を持つあなたが、
「人材育成=人を育てる」
ではなく、
「人材育成=人が育つ場づくり」
だという気持ちで部下に接してみてください。
社員一人一人の意識変革も重要
上司であるあなたばかりが意識を変えなければいけないというわけではありません。
私が新入社員研修を行っていて、良く思うことですが、
最近の若い社員は
「会社が育ててくれる」
と考えてる人が多いのも事実です。
そこで、新入社員研修の初日に
「会社はあなたたちを育ててはくれません。
会社はあなたたちが育つ場を提供するだけです。
育つか育たないかは、あなたたち次第です。」
ということを言っています。
自ら育つという意思がなければ
どんなに育つ場を提供しても育ちません。
だからこそ、社員一人一人がどんな環境であっても
その場をうまく利用して、自分自身を成長させるのだという
強い考えを持つことも重要だと思っています。
「自分自身を成長させよう」と思わせるには
どうすればよいのか?
それについては、別の機会にブログを書きたいと思います!